レディー・ガガは、スーパーボウル前日にAirbnbを使って民泊

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◆21世紀を代表するアーティスト・レディー・ガガ

レディー・ガガと言えば、アメリカで活躍する、誰もが知るアーティストの1人ではないでしょうか。

ある時は服の代わりにスライスされた精肉をまとったり、『徹子の部屋』に招かれた時は巨大なタマネギを模したドレスを着たりと、かなり奇抜なファッションで印象的な方です。彼女の歌を知らなくても、彼女の顔は知っている方も多いのではないでしょうか。

彼女が単なる「歌手」ではないことは、その影響力の大きさにあります。2010年にはTIME誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」のアーティスト部門で第1位に選出されました。

ややもすると単なる奇抜な人で終わるかもしれませんが、彼女の行動にはメッセージが込められています。地雷の除去や差別の撲滅運動をはじめ、数々の活動にガガは関わっています。

日本でも3.11の大震災の後、積極的に訪日したほか、復興支援のためにリストバンドを販売したり、自分の持ち物をオークションで販売して売り上げを寄付したことも、記憶に新しいかもしれません。音楽を抜きにしても、活動そのものがアートと呼ぶにふさわしいでしょう。

そのレディー・ガガ、2017年に入ってからアメリカを代表するビッグ・イベントに合わせて「ホームステイ」しました。

 

◆レディー・ガガがホームステイ!?

レディー・ガガが「ホームステイ」したのは、スーパーボウルに合わせてでした。

あまり日本ではスーパーボウルについて馴染みがないかもしれませんので、少し説明します。スーパーボウルは、アメリカの4大スポーツの1つであるアメリカンフットボールの全米チャンピオンを決める大会です。日本で例えるならプロ野球の日本シリーズ第7戦ですとか、サッカーの天皇杯みたいなものでしょうか。

ただ、このスーパーボウル、日本のプロ野球や天皇杯とは比較にならないぐらい経済効果が大きいのです。

2017年のスーパーボウルでは、アメリカを代表する宅配ピザ3社のうちの1つだけで、この日だけで1万人を超える臨時スタッフの採用がありました。2015年にFobes誌が試算したところによると、スーパーボウルのブランド価値は5億8千万ドル(約600億円)で、オリンピックやサッカーのワールドカップより大きいとのことです。これだけの価値があるイベントが、たった1日・たった1試合で行われます。それも毎年。

これだけ大きな大会です。キックオフの前からテレビに釘付けで、ハーフタイムはトイレタイムとなることから「下水道管が破裂する」という都市伝説まで生まれています。

その都市伝説に対する対策としてなのか、ハーフタイムには豪華アーティストによるハーフタイムショーが行われます。

2017年のハーフタイムショーで登場したのは、レディー・ガガでした。彼女は、スーパーボウルのハーフタイムショーに出演するために「ホームステイ」したのでした。

 

◆トランプ政権下で

50年を超える歴史のあるスーパーボウルで、レディー・ガガのハーフタイムショーは「下水道管の破裂を予防」などという笑い話では済まない裏事情がありました。

スーパーボウルのハーフタイムショーがレディー・ガガだと判明した時から、全米では「政治的なメッセージのあるショーになるのでは」という憶測が飛び交っていました。冒頭でも触れた通り、レディー・ガガは単なる歌手としてだけではなく、様々な活動をしてきました。その中には性的マイノリティに対する差別や偏見をなくす活動も含まれています。

一方、スーパーボウルより10日ほど早く発足したトランプ政権は性的マイノリティを認めない方針をアピールしています。トランプ新大統領のような方からしたらレディー・ガガのような奇抜で主張がハッキリしているアーティストは、どう映ることでしょう。

ちなみに2016年のハーフタイムショーを務めたビヨンセは、黒人差別に対する人権保護の立場を明らさまにアピールしました。これはこれで物議を醸したのですが、そこに加えて2017年はガガとなれば、ガガのパフォーマンスに全米が釘付けなのは間違いありません。

スーパーボウルは200以上の国と地域に中継されているため、世界中がレディー・ガガに注目していました。

 

◆レディー・ガガの隠された主張とは?

ガガのハーフタイムショーはYouTubeにも動画がありますので、細かい話はそちらに譲りますが、実にスーパーボウルにふさわしい豪快な演出で見応えのあるショーでした。パッと見た限りでは政治的な主張はなかったようです。

実際、ガガは事前に「公平なショーにする」と公言しており、その通りでした。全部で6曲でしたが、その選曲もアメリカを代表する国民的イベントであるスーパーボウルらしい選曲でした。何も政治的なメッセージは、明らかではなかったでしょう。

ただ、本当に主張が何もなかったのでしょうか?

それほどの経済効果があるスーパーボウルにもかかわらず、ハーフタイムショーに出演するゲストのギャラは支払われません。ゲストに支払われるのは往復の交通費と宿泊費だけです。で、その宿泊費の部分が「ホームステイ」だったのでした。

レディー・ガガの「ホームステイ」先は、スーパーボウルが開催されたテキサス州ヒューストンのスタジアムから10分という好立地にある豪邸でした。広いプールのついた庭のある、お屋敷です。トレーニング・ジムのようなお部屋もあれば、大きな暖炉のある部屋や、映画鑑賞などに使えるホームシアターまでついた豪邸です。

宿泊費を節約して「ホームステイ」にしては、ゴージャスですね。さすがガガほどの方を受け入れるご家庭は違う?ただ、これは、もう少し深く裏側を読み解いたほうが良さそうです。

 

◆レディー・ガガは、前日Airbnbを使って民泊

スーパーボウルの中継で流れるコマーシャルは、30秒で6億円近い金額になります。アメリカを代表する大企業がコマーシャルを流します。それも、各企業とも、わざわざスーパーボウルの中継だけに使われる特別なコマーシャルを準備して流すのが一般的です。

レディー・ガガの「ホームステイ」は、スーパーボウルのスポンサー企業の1つであるAirbnbを使って「ホームステイ」しています。

恐らくレディー・ガガは、いくらスポンサー企業だとしても主張が合わない企業のサービスは使わないタイプのアーティストでしょう。在り方そのものが主張という感じのガガですから。そのガガがAirbnbを使って「ホームステイ」したというのは、Airbnbを使うことでガガは何かを主張した見て良いのではないでしょうか。

スーパーボウルの中継で流された30秒ほどのAirbnbのコマーシャルは、これまたYouTubeで見ることができます。

We Acceptというキャッチフレーズのコマーシャルです。他の企業もトランプ政権を意識してか、移民や人権を意識したコマーシャルが多い中、Airbnbも出身地や主義や信仰によらないという姿勢をアピールするコマーシャルです。Twitterに使うハッシュタグ#weacceptも展開しています。

トランプ政権下では、出身地が原因でアメリカに入国することができないかもしれない。そんな中、We Accept であり、レディー・ガガが利用する。このところ特に「体験」を売りに出していたAirbnbが、そのような豪邸でどんな体験をレディー・ガガがしたのかを全くアピールしていないのも気になるところです。

 

◆ホームステイを受け入れることの本質は…

この一連の流れから、「ホームステイを受け入れるホストファミリーは、ホームステイをする人を人間愛をもって受け入れる」という本質的なことをAirbnb(とガガ)は発信したのではないでしょうか。

ひょっとしたら親日派のレディー・ガガは、次の来日に際して、あなたの家に「ホームステイ」するかもしれない。いや、本当はそうしたくてもガガほどの人となると、したくてもできないかもしれない。
そんな妄想を膨らましながら、改めてホームステイは人間愛だと考えさせられるガガの「ホームステイ」でした。

「もちろん人間愛は大切だけど、どんな人が来るか怖い」という方もご安心ください。日本ホストファミリー養成協会では、Airbnbに限らずホームステイを受け入れる際の不安を解消し、ホームステイをされた方が自分の家族のように仲良くなれる方法を普及しています。

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